動画撮影/編集時に行う表現手法の話

こんばんは。埼玉県秩父の出張撮影カメラマン、持田カメラです。

先日の投稿でキヤノンの業務用カメラ、XF400を購入たという記事を投稿しましたが、今回はそのカメラを使って、7月19,20日に地元、秩父市で行われました「秩父川瀬祭」に行ってまいりました。

秩父で行われる祭は12月3日の「秩父夜祭」が有名ですが、それと対比するようにこの秩父川瀬祭もとても有名です。

しかし、夜祭とちがって、こちらは昼間がメインで子供が主役のお祭りですから、私も37年生きてきて初めて訪れたお祭りで、途中、何名か友達にも遭遇しましたが、いずれも「初めて来た」と言ってました(笑)

本題に戻ります。

今回の記事は表現方法について投稿しています。ちょっと長いですがお付き合いください。

前半、屋台や笠鉾の引き回しの場面は4K60pで撮影し、フルHDに「ダウンコンバート」し、「グレーディング」を行い、24pにフレームレートを落としてH.264にてエンコードを行いました。

グレーディングとは、動画の色味や明度をコントロールする機能で、Instagramでいうところの「フィルタ」のようなものです。
Premiere Pro CC2019ではあらかじめ、「こういうフィルムで撮影すると、こういう色味が表現できます」みたいなセッティングがあらかじめセットされています。

また、Photoshop や Lightroom などを使っている方にはおなじみのトーンカーブなど、使い慣れたインターフェイスを用いて、グレーディングを行うことができます。

Premiere Pro CCの画面上の「エフェクト」をクリックしますと、画面右側にウインドウが表示されますので、こちらでいろいろセッティングします。

今回はあまり凝った演出をせず、Lookに「Kodak 5205 Fuji 3510 (by Adobe)」を選択しました。
彩度、シャドウがすこしだけ持ち上がって、若干シアンとグリーン系の色が強くなって、しっとりとした印象が持ち味です。

グレーディング前
グレーディング後

グレーディング前と後で、色味は少し違いますが、ビデオカメラで撮影したような生々しい感じが一切削がれて、グッと印象的になったように感じ、また、全体的に「しっとり」とした画質で、その場にいる湿気感や空気感を演出できたように思います。

また、4Kで撮影した素材を、わざとフルHDに落とす(ダウンコンバート)ことによって、情報量をギュッと凝縮し、フルHDディスプレイでも繊細なディテールを残せる手法として、私はよく使っています。

また、4Kで秒間60コマ撮影いたしましたが、Premiere Pro CCでシークエンスを作成する際に、映画のように秒間24コマのフレームレートに落として制作いたしました。

ハイスピード撮影(フルHD,120fps)機能を使用して、荒川の揺れる水面を撮影してみました。こちらは120fps撮影した後、編集時に再生速度を50%に落としています。
デジタル動画では揺れる水面を上手表現するのはとても難しく、所々にブロックノイズが乗っかっていますが、まぁしょうがないでしょう。

また、カメラの仕様でエッジ(動画の割とはっきりしているところ)の部分にシャギー(ギザギザしているところ)が目立ちます。上の画像で言うところの、お神輿の屋根にあるしろい紐の部分などです。
しかし、舞い散る水しぶきや水をかき分ける、神輿を担ぐ男性たちの表情や、足から飛び散る川の水も、上手に表現できています。さすが業務用カメラ!と言った感じですね。
また、こちらも仕様で音声が収録されませんが、他のソースから音を持ってくればいいってだけであまり問題はありません。

スロー再生でもう一つ動画をアップしました。

EOS 6D Mark IIにタムロンのA032レンズを取り付け、ジンバルはDJI RONIN Sを使用し撮影したものと、Manfrottoのビデオ雲台MVH502AHをキヤノンXF400に載せ、撮影いたしました。

先の動画のように、秩父屋台囃子はテンポがとても早く激しいリズムなので、撮影日のようなしっとりした雨上がりの日にはとても似合わないなぁと思い、ハイスピード撮影をした後、編集時にグレーディングと印象的なBGMに載せ、動画制作いたしました。

また、気づける方はかなり少ないと思いますが、ピアノの「ポロ~ン」みたいな音で、大太鼓を叩くタイミングで動画を切り替えて、太皷のビートは決して激しいものではないんだぞという抽象的な?手法を用いています。

さて、ここまでじっくり読まれた方はどれだけいるかわかりませんが、いかがでしょうか。スチル写真も記憶に残ってとても良いですが、動画でも表現や撮影方法ひとつでグッと記録と記憶に残るオンリーワンなメディアになりますね。

撮影依頼お待ちしています

さて、ビデオマン/ビデオグラファーとしてはまだまだですが、現時点ではこういう感じの撮影/編集ができます。ジャンルは問いませんので、様々なジャンルでの撮影依頼、心からお待ちしています!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *

CAPTCHA