ペッツバールレンズで遊ぶ

埼玉県秩父の出張撮影カメラマン、持田カメラです。
昨年秋に購入した「Lomography Petzval 55mm f/1.7 BC」レンズを購入して、仕事ではクセが強すぎて使えませんでしたが、ちょっと時間ができたので、持ち出して遊んできました!

クセ強なぐるぐるボケがクセになる(五・七・五)

ペッツバールレンズの一番の特長が被写体や画角の周辺に現れる「ぐるぐるボケ」。
吸い込まれるような感覚に陥るようなボケは、絞れば絞るほど(最小ボケF22)効果が薄くなります。

F1.7での撮影画像です。

露出オーバー気味だったのをLrCで修正しました。

画面の中央付近にしかピントが合っていません。

F22です。

パンフォーカス気味ではあるものの、よく見ると画角の周辺でぐるぐるボケが発生していますが、これではこのレンズの持ち味が活かされていませんね(笑)

被写体周辺にキラキラ光る木漏れ日だとか、明るいものがあったりすると、ぐるぐるボケを味わうことができます。

使用しているカメラはキヤノンのEOS Rで、製品自体にRFマウント用のものが用意されています。

完全フルマニュアルレンズですが、設定画面でレンズなしリリーズを「あり」にして、電子接点のないレンズを装着してもシャッターが切れるように設定をして、「露出シミュレーション」を「ON」にします。

マニュアルでどんな絞りにしても、ISO感度、シャッタースピードに応じて露出をシミュレーションしてくれるし、何しろミラーレスのため、撮影のレビュー画像を一部拡大してピントの山をつかんだり、ピーキング表示を行うことによって、ピンの山をつかみやすくなったのも、ミラーレスカメラだからこその便利さだと思います。

このレンズの特徴としては、色があまり乗ってきません。

具体的には緑は薄く、肌色はちょっと白く、キヤノン独特な色の乗せ方が一切なく、「たんぱく」に乗ってきますので、できるならRAWで撮影して、LrCなどの現像ソフトで色を乗せるとグッと雰囲気は出てきますし、トーンカーブでS字を描いて、シャドウ側のポイントをちょっと持ち上げると、全体的にしっとりとした、フィルムライクな写真に仕上がります。

秩父札所八番「西善寺」へ。

地元、秩父の横瀬町にある「秩父札所八番 西善寺」へおじゃましてきました。
ちゃんとお賽銭をお供えして、参拝です。

EOS 5DsR + EF 16-35mm F4L IS USM

コミネカエデ(埼玉県指定天然記念物)は、樹齢600年と言われており、広角レンズで力のある幹のようすを撮影しました。紅葉もいいけど、新緑から深緑へと表情を変え、カエデの花を咲かせるころのカエデが、一番好きだったりします。

被写体をちょっとずらしたい!みたいなことはほとんどできず、やりたいと思ったらちょっと絞るか、ピントを調節して、中央部分をぼかす(中央部以外にピントが合う)みたいなことをしてみると良いでしょう。

ピントのあっている範囲の解像度は非常に良好で、にじみやフリンジは一切出ません。

実はポートレイトに最適な50mmの単焦点レンズは持っていなく、クセが強くなければ仕事でも使えますが、このぐるぐるボケのウケがイマイチ良くなくて、このレンズの良さをみんなに知ってもらいたいなぁと思っています。

これまではピントが合っている範囲を「面」で捉える、これまでのレンズではこういう写り方はしませんが、このレンズは「点」とか「範囲」として捉えるレンズで、日本人はあまりやらない「日の丸構図」をしっかりと極めることのできるレンズであります。

メッセージ性、力強さ、しなやかさを訴求することができる面白いレンズであると思います。

明るい絵でも、暗い絵でも、特長のある素晴らしい写し方をする、素晴らしいレンズです。

[reblex id=’2753′]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *

CAPTCHA